ごあいさつ 

ごあいさつ





竹井 和馬
「えー、『トガビトノセンリツ』WEBスペシャルコンテンツ」

向島 七緒
「はじまりはじまり……」

和馬
「わーわー。わーわー」

七緒
「わーわー……わーわー……」

雪村 みこと
「なんで2人ともそんなにテンション低いの!? というか和馬くん、その顔はどういうこと!?」

和馬
「言うんじゃねえ!! 一応スチルから顔を切り出そうとしたら凶悪すぎたんで急遽作者の野郎の絵コンテから抜き出したんだ!!」

みこと
「ええっ! 和馬くんはデフォで一見凶悪だから問題ないよ!」

和馬
「これでいいのかあああああ!!」

みこと
「いやあああ!! 思ったよりやらしいい!!」

雄ヶ原 蓮
「これじゃ××××××モノの主人公の口元ですよおお!!」

和馬
「……」

七緒
「ご愁傷様です」

和馬
「……殺すよ?」

七緒
「その顔で言わないでくださいよ……」

和馬
「……まあいいや、戻す……」

和馬
「ところで、普段からローテンションな俺らがなぜトップバッターに選ばれたのか知りてーんだが」

七緒
「そうですよ、こんなの雪村先輩と雄ヶ原さん辺りが賑やかにやればいいのに」


「ダメですよ! これはバランス調整なんですから!」

和馬
「バランス調整?」

みこと
「うん、蓮ちゃんと相談してね、本編と新しいアレとのバランスとって、この場は向島くんに譲ろうかって」

七緒
「え、ちょ、ちょっと待って――」


「くっつくチャンスですよ!」

みこと
「何があってもこの場かぎりは目をつぶるよ!」

七緒
「え、え、う」

和馬
「――お前ら一体何言ってんだ、と俺はとぼけて回答するが」

七緒
(プッツーーーン)


「はっ、GM、七緒くんが衝動判定に失敗しました!」

【狂乱】七緒
「だあああああああああ!!」

和馬
「うわっお前スタンガン振り回すなぐおおおおおおおおおおおお!!」




城本 征史郎
「……という風に、さっそく場は末期的になっているわけだが」

雄ヶ原 悠
「教育に悪いよね!」

鳩田 くるみ
「今更じゃん」

萩尾 エレナ
「クッソチキンなカズっちにゃいい罰なんじゃね、くひゃは」

井之上 亮也
「でも、ちょっとまずいんじゃないかな。軽くネタバレ入ってるし、読んでない人には理解不能かと」

西城 彩音
「井之上君や。君こそ今さら何を言ってるのかね」

並坂 千鶴
「そうそう♪ あなたたちはみんな、先生自慢の『悪い子』たちでしょ?」

亮也
「――そうでした。というわけで、この場の極悪さには目をつぶってください」




【狂乱】七緒
「死ねえええええええええこのボーンTO××××野郎ぉぉおおお!!!」

【逸脱】みこと
「か……感電してる和馬くん……ちょっと可愛い……もといもとい! 死んじゃう! 死んじゃうから!!」

【無謀】蓮
「きっさま向島七緒ぉぉぉ!! 本気で先輩殺す気かあああああ!!」

【感電】和馬
「あっばばばばばばばあっばばあっばばばぶ」




千鶴
「あらあら困ったわ、働きそうな子たちがさっそく殺し合いを♪」


「……行かなくていいの?」

くるみ
「くるみは後でひとりで和馬に優しくしてあげるからいい」

征史郎
「一枚上手だな」

くるみ
「もっと褒めていいよ」

エレナ
「……やれやれっスけど、どーすんスか進行」

彩音
「はたらけーりょーやにしろもとぉー」

征史郎
「……彩音先輩の言いつけとあらば仕方ないな」

亮也
「ああ。じゃ、やろうか」

征史郎
「これは携帯電話向けサイコサスペンスノベルアドベンチャー『トガビトノセンリツ』の追加コンテンツだ」

亮也
「『トガビトノセンリツ』は、志加田第三高校管弦部員プラスアルファである俺たち11人が、合宿先の山中で拉致され、そこで理不尽な殺し合いゲームをさせられるという、ハードなデスゲームものの物語だね」

征史郎
「うむ、SoftBank、docomo、auの各社携帯電話向けに絶賛発売中、ということになっている」

亮也
「では、この場所この時間この俺たちは一体なにかな?」

征史郎
「読者サービスだ」




和馬
「てめーらァァァいい加減にしろォォおおおお!!」


「ぎゃああああ!! わっ私は比較的無罪かとおおおお!!」

エレナ
「うわっちょっこっち来んなーー!!」




亮也
「あれがサービス?」

征史郎
「サービス精神をはき違えている連中が多数いるのは確かだが、とりあえず僕らが再び表舞台に立つということ自体、サービスになるものと信じたいとこだな」

亮也
「なるほど。征史郎は良さそうだ、人気があるし」

征史郎
「校内随一のイケメンが何を言う」

亮也
「設定だけ、ね。まあいい、始めるに当たっての注意事項に行こうか」

征史郎
「……。そうだな。まず、今回はネタバレ注意だそうだ。いちおう著しいやつは避けるが、本編未プレイな人には要注意だな」

亮也
「今回は?」

征史郎
「ああ、周知の事実だろうが、WEBスペシャルコンテンツというのは『トガビト』が初めてじゃないからな」

亮也
「ふーん。いいけど、どうにも歯切れが悪いね」

征史郎
「別に遠慮してるわけじゃない。どちらかというと、勿体ぶっているんだ」

亮也
「なるほどね。じゃ、その話題はいつかに譲るとして、他に注意事項は」

征史郎
「もともとのゲームが殺し合いを題材にしているので、過激な表現に注意。あと、この手のコンテンツの通例として本編のイメージを著しく壊す過度なコミカルシーンがある可能性があるので、そこも注意。あとはセクハラ注意、下ネタ注意、エルドリッチホラーによる正気度の減衰に注意」

亮也
「注意だらけじゃないか」

征史郎
「うむ、我々は本編で非常な緊張を強いられたんだから、読者も緊張感を持って読み進めていただきたい」

亮也
「あはは、まあそれもいいか。じゃ、注意も終わったし、そろそろ開始?」

征史郎
「うむ、開始の盛り上がり感は皆無だが、まとめ役があそこで異界の怪異と化した彩音先輩に吸収されつつあるから仕方あるまい」




彩音
「お   ぼ   ぼ   ぁ   ……」

和馬
「いいか悠……男はみんな……“イザ”って時に動けるように……」


「お兄ちゃあああああああん!!!」




亮也
「……止めてくるよ」

征史郎
「うむ。対応と説教が済んでから再集合な」

ごあいさつ 


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