『鈍色のバタフライ』紹介 

『鈍色のバタフライ』紹介


まい
「ここはなんと、『トガビト』メンバー達が『鈍色のバタフライ』のゲーム紹介をしてくれるコーナーらしいよ!」

和馬
「マジか」

彩音
「いいどきょうだ……」

レイ
“普通に紹介していただければOKですからね?”


「とりあえず七緒くんのスマホで予習してきたから大丈夫ですよ!」

七緒
「なんならオチと結末まで微に入り細に入り解説しますが」

つばさ
「そんときゃ全編ピーが入るに決まってるだろ! しっかりしろ陰険メガネ!」

七緒
「……竹井先輩、陰険メガネって言われたんですけど……陰険メガネって……」

ルナ
「つばさ、後輩傷つけちゃダメ」


「あんまり男女で態度変えてると頼みの綱の女性票が離れるわよ?」

つばさ
「むむ……」


「いやお待ちください! これはある意味で男性キャラ全般に対するツンデレと言えるのではないでしょうか!? そうなると俄然やる気が出るといいますか、つば×ななについては十分考慮に値するのではないかと愚考する次第でありますよ!?」

まい
「蓮ぽんはかんっぜんに腐ってるなあ。まーともかく、やっちゃってよ本編でも説明担当なせーちん」

征史郎
「よかろ」




征史郎
「『鈍色のバタフライ』は、ケムコ・マジテック共同名義で2010年に携帯電話向けに発売されたノベルアドベンチャーゲームだ。基本はストーリーを読み進めていくデジタルノベル、要所で選択肢が現れて、選択によりストーリーが分岐するという形式だな」

和馬
「とはいえ分岐ってほど分岐はしねーんだよな?」

征史郎
「うむ、基本的に『鈍色』は一本道ストーリーであり、選択肢は生死を分かつ局面で表示され緊張感を出すための演出の一部という面が大きいな」


「それは何故なんでしょうね?」

征史郎
「複数の結末を用意せず、唯一の結末という形を保つことで、本編の精度やシリアスさを保ち、なおかつ攻略に頭を悩まさなくてもいいように、というような趣旨らしい。うまくいったかどうかは読んでからのお楽しみ、ということだな。あとはまあ【オサッシクダサイ】

七緒
「余計なことはいいですよ……システム面はそんなところでいいのでは?」

征史郎
「急かすな急かすな。ストーリーについては、ざっくり言えば『突如拉致され、殺し合いゲームをさせられる』ということになるが、特色として3つほど挙げておこう」

征史郎
「まず、この手のストーリーとしては珍しいのが、拉致されゲームに参加させられるメンバーが、2年B組鳴河大介を中心とする友人全員だという点。言い換えれば、すでに顔見知りかつ仲の良い集団が丸ごと拉致され、殺し合いをさせられるという点だ」


「陰湿ですよねえ。悪趣味といいますか……」

七緒
「あとでブーメランが来るよ……ちなみにこの手の話だと、顔見知りであっても対して仲が良くもない集団だとか、あるいはまったく顔が知らない相手とゲームをやらされることが多いようですね」

征史郎
「うむ。そこから自然な流れで、人間関係の構築、敵味方の分化が進んでいくわけだが、『鈍色』では全員が味方からのスタートだ。自然、全員力を合わせてゲームに抵抗するような雰囲気から始まる」

和馬
「それが続けばいいんだけどな」

征史郎
「うむ。まあ詳しくは本編を見ての通りになるが、なかなか疑心暗鬼の中で信用を保ち続けるのは難しい。そんな雰囲気を助長するのが第2の特徴、ゲームのシステムだな」

和馬
「ふむ」

征史郎
「人狼ゲーム、ってのは知ってるか? テーブルを囲んで十数名で遊ぶゲームだが、秘密の役割が書かれたカードが自分だけに読めるよう配られてて、みんな自分の正体を隠しながら会話を進めるんだ。『人狼』が割り振られたカードを持つ者がつまり人狼役であり、これを特定し、多数決で処刑……ゲームから退場させることで勝利となる。こういったコンセプトのゲームだな」

征史郎
「『鈍色』では、この人狼ゲームに似た『バタフライゲーム』と呼ばれるゲームが行われる。各人には秘密裏に役割が設定され、それに応じたゲーム上の能力や制約を与えられる。その状態で、役割の1つ『首謀者』を割り当てられた人間を特定し、彼または彼女を『告発』することで、首謀者を殺害し、ゲームを終わらせるのが目的だ」


「逆に、首謀者の側は、夜の間に部屋を抜け出すことができて、他の個室に入り、与えられた毒薬入りの注射器を使って他の人間を殺していく……と」

征史郎
「そういうことだ。基本的に他の役割は全員首謀者に抵抗するわけだが、他人の身代わりになったり他人を守ったり、1人だけ他人の正体を知ることができるといった、ゲーム内で有用な能力が与えられている。それらをうまく扱えばいいが……嘘をつくこともできる。自分はこの役割だからこうする、と表明しておいて、別のことをすることもできるわけだ」

和馬
「実際そういう展開になるってわけか?」

征史郎
【ピー――――】ま、これも本編でご覧くださいってことだな」

征史郎
「あと1つの特色だが、さっき言ったルールから、ゲームコンセプトはより知略やダマシ、ロジック、交渉、プレイヤー同士の駆け引きといったゲームシーンの描写がメインとなるストーリー展開がなされる」

征史郎
「キャラクターによっては過去の因縁やバックグラウンドがストーリーに関わっているということもあるが、それはあくまで個人の意志決定に関わる程度だ。よりサスペンス寄り、と言うこともできるだろう」

征史郎
「仲が良い友人関係ゆえに、緊迫感のあるシーンの合間にコメディシーンも繰り広げられる。しかし、繰り返される死と絶望が、彼らの関係をむしばんでいく」

征史郎
「『友情』『仲間』を何よりも重視する主人公の鳴河大介君は果たして、この苦境をどうやって乗り越え、どんな自己改革を経て、どんな結末に至るのか。そこが一つの注目どころだな」

征史郎
「……こんなところでよろしいか?」


「キャラクター紹介もざっくりでいいからしてくれない?」

征史郎
「七緒、任せた」

七緒
「そうですね……わかりました」

七緒
「鳴河大介さん、本編の主人公、熱血バカと称される仲間想いのリーダー格ですが、ぶっちゃけ甘ちゃんです。性善説論者も度を越すと迷惑になるという典型ですね。ヒロイン格となる鷹瀬レイさんと鷺ノ宮桜さんですが、前者は地味で後者はヒス持ちです。鳴河さんへの好意は誰の目にも明らかですが己の弱点を直視し改善する努力に欠けるように思いますね。月島ルナさんは幼女です。森野璃々子さんは巨乳です。水無瀬まいさんはエッチです。神崎巴さんは【ピー――】よく分かりません。残る男子2名のあだ名はそれぞれ筋肉バカと軽薄バカとのことですが、それ以上語るべくもないでしょう。以上です」

和馬
「悪口じゃねえか!!」

七緒
「これにより『トガビト』の相対評価を上げようという正義のネガティブキャンペーンですよ!!」


「レイ、まい、やりなさい」

まい
「ほいきたー!!」

レイ
【ピー―――――――】見せてあげましょうか……”

七緒
「きゃあああああああああああ!! そこはだめえええええーーーー!!」

つばさ
「はーーっはっはっは!! 女子のような声を上げてみじめじゃないか、ええ向島七緒!?」

ルナ
「……押さえつけてのくすぐり攻撃プラスつばさの罵声っていうのが『鈍色』伝統の極刑なの……」


「た、楽しそうですね……」

『鈍色のバタフライ』紹介 


©2012 KEMCO